1歳になったばかりの下の子は、コタとのおもちゃの取り合いなどで怒った時に、「あ゛ーっ!」と叫び声をあげて抗議をする。
下の子に「あ゛ーっ」と叫ばれると、コタは泣いてしまう。
叫ばれただけなのに。
おもちゃを取られたわけではないのに。
なぜ泣くのか理由を聞くと、
コタは、「こわい」と言った。
なので、
私は下の子が叫ぶたびに、
「妹ちゃんは怒ってるだけだよ。
まだ喋れないから、あーって叫んでいるんだよ。
大丈夫、怖くないよ。
赤ちゃんだもん」
と、コタに説明をしていた。
しかし、
コタは毎回泣く。
なので、アプローチを変えてみた。
『怖い』という思いは、こちらがいくら「怖くないよ、大丈夫だよ」と言っても仕方がない。
私は、
「コタは怖いんだね。
じゃあ、次から妹ちゃんが『あ゛ーっ』て言ったら、お母ちゃんのところにおいで。
妹ちゃんはお喋りの練習をしているんだよ。
なんて言っているか教えてあげる。
今の『あ゛ーっ』は、お兄ちゃんのおもちゃ触りたいなあって言ったんだよ」
と、言うことにした。
題して、【下の子の『あ゛ーっ』をいちいち通訳する作戦】である。
作戦遂行初回。
コタは泣かなかった。
これからどうなるだろう。
このまま怖い思いが消えると良いが。