6月中旬。
療育施設に退園の電話をした。
療育の先生にも相談しようかなあ…とふと思ったけれど、もう気持ちは揺るがないから結論だけを伝えることにした。
呼び出し音が鳴っている間、なんだかドキドキした。
本当にこれで辞めるんだ…。
今年度から園長先生が代わったので、コタのことを知っている主任のT先生とお話をした。
T先生は親への気遣いもしてくれる優しい先生で、コタもとても懐いていた。
私は、
「辞めることに親として不安な部分もあるけれど、コタの保育園での頑張りを信じてみる」
と正直に気持ちを伝えた。
T先生はコタが楽しく保育園に通っていることを喜んでくれ、退園にも快く応じてくれた。
その後は軽い雑談と退園手続きの話をした。
私はT先生に何度もお礼を言って、電話を切った。
―本当に辞めることを伝えてしまった。
電話の後もしばらくドキドキしていた。
何か分からんけどドキドキしていた。
…療育、辛かったけど、
いつか振り返って、やって良かったと思う日が来るのかな―
≪あと1回だけ続く≫