2021年4月8日
コタが起きる前、夫と会議を開いた。
議題はもちろん『保育園の送迎作戦』である。
まず、思いつく限りの策を挙げてみた。
その1:無理矢理連れて行く
その2:嘘をついて連れて行く
その3:ひたすら説得をする(ご褒美併用)
1はもちろん却下。
2は、昨日やったら不信感を持ってしまったようなので却下。
信頼関係が崩れる可能性があり、非常に危険な策である。
と言うわけで、3に決定。
作戦会議は30秒で終わった。
そしてコタ起床。
早速「ほいくえん、いかない?」と警戒モード。
私は、『保育園の後に何をするか』を話すことで気持ちを乗せる作戦に出た。
作戦その3の応用編と言っていいだろう。
これは、具体的に言うことが肝心である。
「保育園終わったら、○○店へ行って、キャラメルアイス食べようか」
「××店に行って、電車のおもちゃ見ようか」
「ファストフードでポテトとナゲット食べようか」
コタは「保育園終わったら」という部分ですでにべそをかいていた。
効かない。
では別の角度から攻めて行こう。
「ととはお仕事頑張ってキャラメルアイス食べようね。お母ちゃんもお洗濯頑張って、キャラメルアイス食べよっ。コタも保育…」
「うええええーん」
泣き出してしまった。
基礎も使いこなしていないのにいきなり応用に出た私が悪かった。
いったん保育園の話は止めることにした。
朝ごはん。
パンをかじりながら、コタは不安そうに「とともいる?」と何度も聞いてきた。
そこで夫は、「送り時間(8:30~9:00)の間は自分も園内にいてコタと一緒に遊んで、その後は30分位、園の外からコタを見ている」と約束した。
昨日みたいに、知らないうちに帰らないから、と。
「でも9:00になったら、大人は帰らなきゃいけないから、外から見ているね」と、いつかは園外に行かなきゃならないこと、いつかは帰らなきゃいけないことはさりげなく何度もアピールした。
これをコタの頭にインプットさせておくことは、非常に重要である。
コタは分かったのか分からないのか、「とと、さっそく、いる?」と涙目で何度も確認し続けた。
覚えたての知っている言葉を間違えながらも駆使し、必死に訴えるコタの姿がいじらしい。
夫はコタの同じ質問に丁寧に答え続けた。
何度も何度も。
コタにとっては、『ご褒美に何があるか』よりも『ととが居てくれるかどうか』の方が大事なのだ。
朝ごはんの後、コタは納得したのかどうなのか、車に乗り込む時には機嫌が直っていた。
そして出発。
数十分後。
思ったより早く送りから帰ってきた夫に話を聞いた。
約束した通り、夫はずっと園内に居た。
それでもコタは、何度も「とと、いかないで」と言い、夫がトイレに行くのさえ警戒していた。
こりゃ長くなるだろうな、と夫は覚悟をした。
しかししばらく一緒に遊んだら、コタは「とと、いっていいよ」とあっさり言ったのだ。
夫はびっくりしたが、コタは「いっていい」と言うし、落ち着いた様子だったのでそのまま園を出てきたと言う。
ととが自分の要求を聞いてくれて納得したのかな、と私たちは話した。
コタには、ごまかさずに話し、本人が納得するまで待つのが最も有効な方法なのかもしれない。
12:30 迎えの時間。
昨日のように笑顔のハグで再開。
コタは「ぽてと!」「でんしゃのこうえんに、いこう!」と叫んでいた。
私は「いいよ」と言いつつ、2日連続の電車の公園は体力的にしんどかったので、「昨日電車の公園に行ったから、今日はイオンに行って、電車のお店に行って、ポテト食べようよ」と誘うと、コタは「いいよ」と言ってくれた。
加配の先生にも保育園が終わったらポテトを食べることを宣言していたそうだ。
先生に抱きついて、とても懐いている様子だった。
帰り際、コタは加配の先生に「ほいくえん、いきたくないの」と言った。
でも笑顔だった。
今日はとても良い送迎が出来た日だった。
明日もこの作戦で行こうと思う。
≪保育園に慣れるまで(4/9 保育園5日目)≫に続く。