コタの下の乳歯がぐらぐらし始めてきた。
しかしコタは「歯がぬけるの、こわい」と泣きべそ。
私が「赤ちゃんの歯が抜けてお兄さんの歯になるんだよ。自然に抜けるから痛くないよ」と言っても信じてくれない。
どうやら保育園のお友達が、歯が抜けて「痛い!」と泣いているのを見てしまったようだ。
こうなったらいくら「痛くないよ」と言っても意味がない。
歯が抜けた先に嬉しいことがあると思わせるしかない。
そこで私は、「抜けた赤ちゃんの歯を棚の上に置いておくと、歯の神様が来てプレゼントと交換してくれるんだよ」と創作の話をした。
途端にコタの目が輝く。
「プレゼントって、プラレールとか、くるまとか!?」
私は「プレゼント=グミ1個」くらいをぼんやりと想像していたので、お誕生日級のプレゼント内容に急に焦り始めた。
「ええとね、そんな大きいものは、難しいかな…」
「なんで?」
「だってほら、歯の神様って小さいから。すんごーく小さいから。大きいプラレールは持てないんだ。グミ1個くらいなら持てるかな」
「えー。グミ1こだけ?くるまは?」
「車は大きいから、歯の神様が潰れちゃうよ」
「えー。なんで?やだ!」
怒るコタ。
そこで私は歯の神様の絵を描いて見せてあげた。
歯の神様は「爪の大きさ位」と説明。「こーんなに小さいんだよ」と強調。
歯の神様を気に入ったコタは、神様の周りに欲しいものを描いた。
プラレールやレールや車やゲームらしい。
そして私はさりげなくゲームの下に重い物を苦しそうに持ち上げる神様を追加した。
そしてコタはようやく理解してくれたのか、「グミにする…」と諦めてくれたようで、
プリキュアのグミの袋を描いてくれた。
その後、よくよく歯について調べたら、日本では屋根や床下に乳歯を投げるらしい。
西洋では枕の下に歯を入れておくと歯の妖精が硬貨に変えてくれるらしい。
私が咄嗟に作りあげた「歯の神様神話」で育つことになってしまった我が子たち。
保育園のお友達と話が嚙み合わなくなるかな…。
(。-人-。) ゴメンネ…💦