病院での3歳児検診

2021-01-09

一昨日、

12月に私のミスで行き損ねた、病院での3歳児検診に行った。

 

 

 

検診の前夜、

前回同様、念のため体重と身長を測り、コタの苦手な聴診器の練習をした。

 

聴診器の練習は、しっかり服をまくって行った。

でも、聴診器に見立てたパソコンの冷たいマウスを直接肌に当てると、コタはきっと更に聴診器が怖くなり、本番も絶対やらなくなるだろうと思い、当てるフリだけにした。

上手に出来たので、夫と私はコタを褒め称えた。

 

するとご満悦なコタは、「いま、したから、あしたは、やらない」と言った。

 

 

…おお。

そう来たか。

 

 

≪コタの脳内予想≫

―ぼく、がんばって、おなかとせなか、ぺたぺたやった。

ちゃんとできたよ。

だからこれでおしまいだね―

 

 

どうやらこの練習で完結したことになっているご様子。

練習は逆効果だったか…?

 

 

もしかしたら、

 

明日の診察、

 

荒れるかもしれない…。

 

 

私は癇癪を起こすコタを想像し、急に憂鬱な気分になった。

 

 

(嫌だな、

行きたくないな…)

 

 

2歳3ヵ月の時にコタの癇癪がはじまってから、私はこうなることがよくある。

 

 

『こうなる』。

 

 

それは、

まだやってもいないのに、きっとこうなるんだろうと想像してしまう―

それで更に自分を追い詰め、行く前から涙が出てしまう―

 

 

つまり、先回りして疲労感に襲われるのだ。

 

 

 

今回は、夫がそんな私を察し、仕事を休んで一緒に検診に行ってくれることになった。

 

1人でコタの対応をしなくていいことに、ホッとした。

 

 

 

 

 

検診当日。

 

 

まずロビー横での身体測定。

看護師さんが「じゃあ測るねー」と言うと、コタが不安そうに私に隠れたので、無理強いはせず、昨日測った数値を伝えた。

測っておいて良かったと思っていたら、

看護師さんが「あとね、頭囲も測りたいのよ」とメジャーを持って来た。

 

 

…なにい!?

 

 

予想外の頭囲測定。

 

 

私は、「すみません、まず夫のを測って頂いてもいいですか?それを見たら安心すると思うので…」と看護師さんに言った。

看護師さんは、まず夫の頭を測り、コタの様子を見、次に私の頭を測った。

私は測り終えると「やったあ!大きくなった!」と大げさに喜んだ。

看護師さんはベビーカーに乗った下の子の頭囲も測ってくれた。

 

 

それを見たコタは、覚悟を決めたようだった。

私にしがみつき、ぎゅっと目をつむったコタの頭を、看護師さんは素早くメジャーで巻いた。

暴れることなく測ることが出来た。

 

 

無事測定を終え、診察室の前の待合室に行き、コタに「上手に測れたねー。かっこよかったねー」と話していたら、先ほどとは別の看護師さんが来た。

「頭囲測らせてくださーい」

私が「え?さっき測りました」と言うと、

「それがね、前回測った時より1センチ減っていたから、もう一度測らせて」とのことだった。

 

 

…なにい!?

 

 

私は不安を悟らせないよう、コタに笑顔で「コタ、もう一回頭測るんだって。さっき上手に出来たもんね、お姉さん(看護師さん)に出来るとこ見せよう」と言った。

コタは不安そうに固まり、その隙に、看護師さんがささっとコタの頭にメジャーを巻いた。

コタはそのままじっと耐えていた。

 

 

2回目もちゃんと測れた!

すごいぞコタ!

 

 

 

そして診察室。

 

 

新型コロナの影響で、いつも診察室にあるおもちゃが無かったが、コタはお気に入りの貨物列車を持ってきていたので、特にがっかりした様子はなかった。

 

 

ここはいつものリハビリ科ではなく、新生児フォローアップ科のため、私はこの先生と会うのは、コタが1歳6ヵ月の時以来だった。

話しやすい、明るい先生だ。

 

 

先生と私が近況を話していると、

コタが私の膝に上り、「おじちゃん、あのね、おなかと、せなかのね、ぺたぺたね、」と不安そうに話し始めた。

 

 

(私が担当の先生のことを『 〇〇(名前)おじちゃんせんせい』とコタに教えていたため、コタは先生を「おじちゃん」と呼ぶようになってしまっていた)

 

 

先生が「ぺたぺた?」と聞き返したので、

私は「この子聴診器が冷たくないか不安なんです。コタ、先生に冷たくないか聞いてみようか」と言った。

コタが「つめたいの、いやなの」と言うと、

先生は「温かくするよー」と首から下げた聴診器を手でこすった。

 

 

すると、コタが自分の服をめくってお腹を見せたので、

先生は「お、今やっちゃうか」と、聴診器をコタの胸に当てた。

先生は、「自分でやってみるか?」「上手だな!」「完璧だ!」など、笑顔でコタのタイミングに合わせて聴診器を当ててくれた。

 

さすが。うまいな、先生。

 

 

先生が「おへそみせてくれる?」と言ったら、コタは自分でズボンをめくっておへそを見せることも出来た。

ついでにちんちんも見せていた。

 

 

「言えばやってくれるね」と先生が言うので、

「最初の頭囲を測るのがうまくいったから、気分が乗ったみたいです」と私が言うと、

先生は「成功体験だな」と笑った。

 

 

 

 

 

成功体験―

 

本当によく聞く言葉だ。

 

 

 

 

 

診察と問診の結果、

コタの発育は問題無しだった。

 

 

気になることがあるか聞かれたので、「癇癪、偏食、トイトレが進んでいないこと」を伝えた。

癇癪・偏食などの発達のことはリハビリ科で見ていき、

トイトレについては、「嫌がることを無理矢理させなくて良い」とのことだった。

 

 

 

そして、

 

・今後もリハビリ科中心の診察の継続

 

・就学前検診は、リハビリ枠でも新生児フォローアップ枠でもどちらでも可能

 

・次回は1年後の4歳の時に検診を受ける

(新生児フォローアップ科でもカルテを残しておくため定期的な診察が必要。ただ、新型コロナがあるから、時期がずれても良い)

 

・不安なことがあったら、遠慮せずに受診してOK

 

と、先生が話し、診察が終わった。

 

 

 

 

 

 

 


コタの今日の診察は完璧だった。

 
成功体験積めたね。

 

自信になったかな?

 

 

 

 

 

帰りに、コタの頑張りを称えるため、

コタの大好きな市役所のエレベーターに乗りに行き、

展望テラスでアンパンマンミニミニチョコを奮発して3つあげた。

 

 

 

帰宅後も、

聴診器がうまく出来たことがよっぽど嬉しかったのか、

コタは下の子やぬいぐるみに「おなか、ぺたぺた。はい、つぎはせなかだよー」と、ミニカーを当てて楽しそうに遊んでいた。