ウォシュレット事件

2021-01-09

先ほど、久しぶりにコタをトイレに誘った。

 

コタも乗り気で、

踏み台から便器にまたがろうとした時、

コタの足がウォシュレットのボタンを押してしまったらしく、

コタが便器に座った瞬間、

コタのお尻めがけて水が噴き出した。

 

私は慌てて停止ボタンを押し、

コタを見ると、

コタは茫然としていた。

 

コタの目に涙がみるみる溢れてきたので、

これ以上トイレが怖くなってはいけないと思い、

「あらら、トイレさんがおしっこしちゃった。トイレさん、まちがえちゃったみたいね」と、私は努めて何でもないことのように言った。

 

コタは便器にまたがったまま、

涙目で「おみずでたの、なに?」と弱々しい声で私に聞いた。

 

私は穏やかに、「トイレさん、まちがえちゃったの。トイレさん、コタがびっくりしちゃうよ」とトイレに言い、「どうする?1回降りようか」とコタに聞いた。

 

コタは「おりる」と言い、私はコタを抱っこで降ろして、濡れたお尻を拭いた。

コタはびっくりはしていたが、泣き出すことは無かった。

 

なので、「トイレさんが仲直りしたいって。もう一度座ってみる?」と一応コタに聞いてみた。

コタは「ううん」と即答した。

 

 

ま、そりゃそうだよね。

ウォシュレットの洗礼は、ショック大きいよね。

ごめんね、余計なこと聞いて。

 

 

さっさとこの場を退散すべきだ。

 

 

コタはふるちんのまま、居間に戻った。

 

私はなるべく余計なことを話さず、

時々、「トイレさん、困っちゃうよねー、あわてんぼうだねー」など、

『トイレさんはおっちょこちょいのカワイイやつ』という急きょ作ったキャラクター設定に忠実に沿った声かけを行いながら、コタにオムツを履かせた。

 

 

その後、

私がトイレに行く時に、さりげなく「コタも行くー?」と聞いてみたら、

コタは、「うーん、コタはね、おむつかえるだけでいいや」と言った。

 

 

 

トイレが極端に怖くなった様子はないから、ひとまずは良かった。

 

 

 

 

でも、

 

 

 

あー!

失敗したあーー!