おやつの時間。
私が下の子(11カ月)に赤ちゃんせんべいをあげていたら、
自分のおやつを食べ終わったコタが、
「コタが、妹ちゃんに、あげるする」と言った。
私は小さく割ったおせんべいを何個かお皿に入れ、
「妹ちゃんが一個食べたら、次のおせんべいを渡してね。一個づつ、ゆっくりね」
と、コタに渡した。
私は洗い物をしながらちょくちょく後ろを振り返り、
テーブルに並んで座る2人の様子を見た。
コタは、
「はい、どうぞ」
「あー、おとしちゃったー」
「妹ちゃん、もっとたべる?」
「おいしいですかー?」
と、ひとつづつ上手にあげていた。
いいお兄ちゃんだ。
「ありがとう。上手にあげているね」と、
安心してしばらくコタに任せていたら、
下の子が「あーっ」と叫んだ。
振り返ると、
おせんべいを自分の口に入れる瞬間のコタと目が合った。
狙いはそれかい。