2ヶ月程前のこと。
コタと歩道橋のエレベーターに乗ろうとしたら、『開く』のボタンを押す前に止まっていたエレベーターの扉が勝手に開き、「地震が発生したため、ドアを開きます」というアナウンスが流れた。
何もしていないのに扉が開いたことにコタは驚き、
「どうして、ぼたんおしてないのに、ひらいたの?」
「おねえさん(アナウンス)、なんていったの?」
と興味津々。
私が地震について説明すると理解したようだが、
『地震=エレベーターが開く=面白い』となり、
「また、じしん、あるといいね」と言い出すようになってしまった。
コタは純粋な心で言っているが、
私はその言葉を言ってほしくないし、聞きたくないし、他人に聞かせなくないので、
「地震はとっても怖いんだよ。起こらない方が良いんだよ」と説明を続けていた。
あれから2ヶ月。
いつの間にかコタは地震のことを言わなくなったし、エレベーターに乗っても地震の話はしなくなった。
一過性のものだったか。
良かった。
私が身構えすぎたかな。
でも、言ってほしくない言葉というものはある。
例え意味が分かっていなくても。
誰かが傷つく言葉。
コタには人の痛みが分かる人間になって欲しい。
うんこや鼻くそやちんちんやぷりぷりちんちんやぷりぷりうんこちんちん位なら、
いくらでも言っていいからさ。