夫のTwitter

夫と私は同じデスクトップのパソコンを使っているのだが、

 

 

先ほど、

 

 

スリープ状態になっていたパソコンを使おうと触ったら、

 

 

夫が離席する前に使っていた画面が出てきた。

 

 

 

 

 

 

それはTwitterのアカウントの画面で、(←多分。私はTwitterをやっていないので詳しいシステムを知らないのだが…)

 

 

先ほど登録したばかりなのか、記事はまだ無いようで、

 

 

何やらプロフィールが打ち込んであって、

 

 

夫のプライバシーなので「あっ、読んじゃいけない」と思ったけれど、

 

 

目は文章を追っていて、

 

 

そしたらどうやら愚痴ブログっぽくて、

 

 

「(このTwitterの存在が)妻にバレたらヤバイです」と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらー…。

 

 

 

 

 

 

あらららー…。

 

 

 

 

 

 

これは見ちゃいけないやつー…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見たことを内緒にしようかと思ったが、

 

 

私は見て見ぬふりが出来ないというか下手なタイプで、

 

 

こっそりやっているのを実は妻が知っていた、というのは夫も気持ち悪いだろうな…と思うし、

 

 

正直、見てしまった罪悪感を消したい、自白して楽になりたい、という思いもあって、

 

 

私は居間で子どもたちと戯れている夫をおいでおいでと手招いた。

 

 

そして、事情も分からずにやって来た夫に、

 

 

「あの、見ようと思って見たわけでは無くて、パソコン使おうと思ったらこの画面が出てきて…」

 

 

と、自己弁護しながら夫にパソコンの画面を見せた。

 

 

 

 

 

 

パソコンの画面を見た夫は、『やばっ』という顔になり、

 

 

「いや、これは、ちがくて」と、慌ててマウスを動かしてその画面を消した。

 

 

 

 

 

 

そして夫は、

 

 

「別にTwitterやろうと思ったわけじゃなくて、見られてもいい内容なんだけど。自閉症とか鬱の情報集めにもなるし、」

 

 

と言い訳を始めた。

 

 

 

 

 

 

夫が言い訳をする必要はないし、

 

 

夫の秘密を覗いてしまった罪悪感から私も、

 

 

「いや、いいんだよ。いいんだよ。こういうの大事だよ。やっていいんだよ。愚痴は吐き出さなきゃ」

 

 

と慌てて夫をフォローした。

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

「いや別に愚痴とかじゃなくて、そういうんじゃなくて。もう本当は止めようと思ってて。一応アカウントだけって思ったけど。やっぱやらんな。続かなそうだし」

 

 

 

 

「いやいいんだって。すごくいいことだよ。うまお君はいつも『大丈夫』って言うばかりで本心を言わないから、逆に吐き出せる場所があって安心したよ。良かったよ、すごく良かった」

 

 

 

 

「いや、別に吐き出すことなんかないし。そういうんじゃないしマジで」

 

 

 

 

「だから、アカウント名は見ちゃったから名前だけ変えてやって。私Twitterって見ないし、絶対探るようなことはしないから」

 

 

 

 

「いや、別にバレてもいいやつだし。言うつもりだったし。まあでも、やっぱりよく考えたらやる必要ないよなー…」

 

 

 

 

「いや、やった方がいい。やるべきだよ。お願いだからやって」

 

 

 

 

「いやー、ほんま全然必要ないねん。マジでほんまはやりたくないねん…」

 

 

 

 

 

 

というやりとりが続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あああー…。

 

 

 

 

 

 

夫の居場所をひとつ潰してしまったあー…。

 

 

 

 

 

 

やっぱりそっと画面を閉じて、何も見なかったことにすれば良かったんだー…。

 

 

 

 

 

 

きっと大抵の大人はそうするよなあ…。

 

 

 

 

 

 

あああー…。

 

 

 

 

 

 

 ( TДT)ゴメンヨー